2016年5月31日火曜日

摩訶般若波羅蜜

摩訶般若波羅蜜
般若とは智慧であり、波羅蜜とは到彼岸をさす。
実相を照らしつくす智慧は生死の彼岸を渡って、涅槃の彼岸に至る船である。
この最上の智慧を「般若波羅蜜」という。

01
観自在菩薩は、この宗旨を始めて人に説いて、次のように述べた
「色即是空なり、空即是色なり、色是色なり、空即空なり」と。すべての存在は
そのようである。すべての現象はその様である。
また、仏に十二の智慧がある、色、声しょう、香、味、触、意
(しきしょうこうみそくい)と、これに対して、それぞれ、
見、聞、嗅、味、触、知(けんもんしゅうみそくち)
の了別作用がある眼識、耳識にしき、鼻識、舌識、身識、意識をいう。
眼耳鼻舌身意の人の六根と、これに対応する色声香味触意の六境とにかかわる
智慧である。
これは六根六境の十二の智慧が互いにかかわるところから情識が生じることをいう。
また、十八の智慧がある。六根六境と眼耳鼻舌身意の六識である。
また人の世の真理について苦集滅道の智慧がある。
また修行について布施、浄戒、安忍、精進、静慮、般若の六つの智慧がある。
また一つの完成された智慧が、あらたに阿のく多羅三みゃく三菩提と漢訳された
無上正等正覚である。無上正等正覚はその古い訳であって、無上の覚りのことである。
また三つの智慧がある、過去、現在、未来にかかわる智慧である。
また、六つの智慧がある、地、水、火、風、空性、認識作用の六大である。
また、四つの智慧がある、世の常に行われている行、住、坐、臥にかかわる智慧
である。

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